現在、名古屋から帰っております

川崎フロンターレ vs 名古屋グランパスの試合を見た後に伊勢で2日ほど滞在していました。遷宮直前と言うこともあり人がたくさんいたのですが、時間帯を調整したため外宮・内宮とも待ち時間5分程度で正殿にお詣りすることができました。ただ、旅行に行く前から足の裏を怪我していて(今はだいぶマシになってきましたが)、最初の方はほとんど引きずるように歩いていたので、正殿しか行っていません。

 

結構、昔から伊勢に行っているので「伊勢にどうしてそんなに行くの?」と言われるのですが、理由を説明するのはなかなか難しいです(冗談で、実は伊勢で働いている図書館の職員と遠距離恋愛中とか言ったことはありますが^^;)。「どうしてフロンターレをここまで応援しているの?」という問いに似ています。

 

きっかけ自体は非常に単純で……もないんですが、「半分の月がのぼる空」というライトノベルを読んだのがきっかけです。あらすじとしては伊勢市を舞台に繰り広げられる難病を抱えた女の子とのボーイミーツガールストーリーです。一行で終わってしまった(笑)

 

上記のようなことを書くと「ああ、聖地巡礼ね」と納得されます。「聖地巡礼」とは小説・アニメ・ゲームなどの舞台になった実在の場所に行くことで、最近は街おこしにも使われています。茨城県大洗市が震災から人が来なくなったのに「ガールズ&パンツァー」の放映で観光客が戻ってきたことが最近ではニュースになっていました。確かに大きく括ると聖地巡礼と呼ぶかもしれませんが、個人的にはちょっと違うなあ、という感覚を受けています。

 

どこから説明すればわかりやすくなるのか、分かりません。例えば、僕の両親は両方とも生まれ育った場所をいち早く抜け出したがっていました。おそらく、田舎であり祖父母が両方とも教職関連であったということも関係して、プライバシーなどない生活にうんざりしていたのでしょう。父親と母親が両方とも抱いていた早く生まれ育った街から離れ、自立したいという気持ちは祖父母の社会的な立場、世間体の狭さ、それらが生まれ育った街と結合し、形成した物といえるのではないかと考えています。翻って自分はといえば、そのような自分自身を縛る物は何もありませんでした。大金を持っているわけではないですが、食べることも住むことも何も不自由がないということは、世界中の人にとっては非常に羨ましいと思われる境遇なのですが、裏返せば自分自身で語れる「物語」は何一つ持っていませんでした。女の子と付き合ってもそれはどこにでもあるようなこと、受験で失敗しても少しランクを落とせば高校はあるし、そこまでレベルの差が激しいわけではない。

 

上記のような境遇の中で、田舎に住んでいた人が感じていた自分の郷里への苛立ちというのが僕の中では表面上の想像はできるのですが、奥底までは体感・理解できず正直うらやましかった。自分にはそのような境遇がなく、物語がない。語れる歴史なんて何もないということがずっと自分の中でのコンプレックスになっていました。そんな中で読んだ「半分の月がのぼる空」は稚拙な、でも勢いのある文章で伊勢に対する苛立ちとそれでもヒロインのために伊勢を受け入れようとする物語でした。この物語を持って現地に行けば、伊勢という土地が持っている呪い、主人公の苛立ち、そして受容がもしかしたら追体験できるのではないか?(そうすれば、自分のコンプレックスなどたいしたことないことが腑に落ちて、また違った姿勢で自分の人生と向き合えるのではないか?)と思ったのがきっかけです。

 

小説やアニメやゲームなどのフィクションは現実にとっては取るに足らない物だと思います。でも、それらの「if」を受けることで今の自分ではなかった自分を想像することができ、結果、今の自分への受容へとつながります。要はフィクションの中でうまく訓電すれば複数の選択肢の中でたとえ、それが失敗したとしても自分の人生として引き受けることができるようになる、と僕は考えています。

 

と、どこがオチなんだか分からない状態で、そろそろ最寄り駅に着くのでお別れです。

それでは、また。

 

 

半分の月がのぼる空 1 (文春文庫)

半分の月がのぼる空 1 (文春文庫)

 

 

 

半分の月がのぼる空 2 (文春文庫)

半分の月がのぼる空 2 (文春文庫)

 

 

 

半分の月がのぼる空 3 (文春文庫)

半分の月がのぼる空 3 (文春文庫)

 

 

 

半分の月がのぼる空 4 (文春文庫)

半分の月がのぼる空 4 (文春文庫)

 

 

 

クリュセの魚 (NOVAコレクション)

クリュセの魚 (NOVAコレクション)

 

 

 

 

名古屋に来ております

長らく書いていませんでした。川崎フロンターレ vs 名古屋グランパスの試合を見るために名古屋に来ています。

 

多分、昨日の夜に寝ぼけて擦ったんだと思うんですけど、今朝気づいたら、右足の裏が非常に痛い。会社に着くまでは平気かなあと思っていたのですが、着いてから歩くたびに痛みが走る状態になってしまいました。本来は、名古屋に早く来て、間があるから観光がてら行動しようかしらんと思ったのですが、これでは難しい。それよりも明後日から伊勢に行く予定なので、それまでには治ってほしいのですが。

 

今日の仕事を終わらせて(残ったけど)、新幹線に着く頃には痛んで痛んでかなり辛い。新幹線では痛みで眠れず、かといって読書する気にもなれず、酒も飲めずでちょっと辛い一日でした。

 

http://instagram.com/p/ewr594AsQ7/本日の夕食。式年遷宮記念弁当「参りましょう」

 

http://instagram.com/p/ew_ePQgsWt/「参りましょう」弁当の中身はこんな感じ。おにぎりが伊勢ひじき入っていて、さつま揚げに伊勢茶が入っているとのこと。

 

 

 

新潟に来ました(川崎フロンターレ vs アルビレックス新潟)

http://instagram.com/p/dY8ENSgsaA/
ビッグスワンの中。

 

川崎フロンターレvsアルビレックス新潟の試合を見るために新潟に来ています。もう、試合は終わったんですが。試合は1-2の敗戦。昔はとにかくビッグスワンというのは相性が悪いスタジアムで、2006年からサポをやっていて勝利を1回、引き分けを1回しか見ていません。今回の敗戦はそういった相性の悪さとは関係なく、怪我人の多さも相まって、経験不足の中盤がやられまくっただけですが。スタメン級の前線3人、中盤2人が欠けるとさすがに辛い。

 

サッカー自体の話をおいておくと、新潟という場所の特徴として米がうまい、水がきれい、日本酒がうまい、といった食べ物・お酒がおいしいというものがあります。サッカーのスタジアムでは試合の開催日に屋台が並び、おいしそうな食べ物がたくさん置いてあります。中でもお勧めなのがもち豚の串焼きで豚肉のジューシーさと甘さが味わえる一品で、ここに来るときは絶対に食べていた………今年は………糖尿病にさえならなければ………

http://instagram.com/p/dY42tjgsYB/
今年は食べられないので、売店の写真で我慢だ(>_<)

 

それ以外に地方でサッカー観戦(通称:遠征)に行くと、その土地の観光ができるというメリットもあります。ところが、この観光というのが微妙に新潟という土地では難しい。めぼしい有名なところがなく、一度、行ってみたいのは佐渡島なのですが、佐渡島は広すぎるので観光するのだったら、半日ではとうてい回れず。去年なんて映画館に行って劇場版のヱヴァンゲリオンを見るという新潟じゃなくても見られるコースを体験していました。まあ、観光ということを抜きにすれば美味しい寿司を食べることもできるんですが!病気さえなければ!

 

というわけで、病気になった後は観光で特に見るべき場所もなく食べ物がおいしい地方への遠征というのは扱いに困っているわけです。一番、地方遠征で困らないのは広島ですかね。あそこは、市内近くに観光地がそろっているので……

 

というわけで、本日、どうすれば良いか分からず、ひとまずチェックアウトの時間までのんびりしようかなとだらだらしているわけです。新幹線の時間は16時(割引率の高いきっぷをとったらこんな時間になった)。最寄り駅に着くのが19時くらいなので、夕飯を食べて帰って、明日の出勤に備え早めに寝るという意味では良い時間なのですが、いかんせん行動計画がなくて困ります。

 

さて、どうしましょうかね。

シンチ検査を受けてきました

入院中に行った血液検査の結果で、甲状腺ホルモンが過剰に出ているということで、シンチ検査を退院後に追加しておこなってきました。

 

甲状腺のシンチ検査というのは、ごく微量の放射性ヨウ素を摂取して放射性ヨウ素がどの程度取り込まれるかを見る検査で、バセドウ病か無痛性甲状腺炎か見極めようという検査。検査自体はカプセル飲むか静脈注射で打ち込んだ後で、撮影するだけなので楽な検査でした。入院中にやった超音波検査の息を止めながらぐりぐりと機械を押しつけられる方がまだよっぽど辛かった、それでもあまりたいしたことないのですが。(素人なりに検査の被曝量とか半減期を調べようとしたのですが、「放射線、甲状腺」というキーワードでは福島第一原子力発電所の事故関連の情報ばかり出てきたので、調べきれませんでした。ただ、甲状腺検査程度の放射線量ならば特に注意事項はないという感じでした。全身検査になると話は別ですが)

 

最も大変だったのは一週間前からヨード制限がかかったこと。食べられない食品が結構あるんですよ、これ。

 

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《食べられないもの》

  • 海藻類:海苔・昆布・ひじき・寒天・わかめ等
  • 貝類:あさり・しじみ・かき・あわび・貝柱・貝のだし汁・等
  • 魚類:魚類とその加工品(蒲鉾・ちくわ・さつま揚げ・缶詰・干物・塩辛・等)
  • 肉類:内臓の部分のみ(レバー・モツ・砂ずり・ホルモン・等)
  • 人工着色料:チェリー・福神漬・紅生姜・梅干・着色したアメやゼリー等の菓子類・着色したソーセージ等、赤色3号および赤色105号
  • インスタント食品:内容食品が不明なのでなるべく食べないでください
  • こんにゃく:海藻粉末入り・褐色・緑色
  • だし汁:にぼし・鰹節・昆布・いりこ・和風だし・等は使用禁止
  • 飲料:十六茶、昆布茶など
  • 健康食品:容成分が不明なので食べないでください

http://www.noguchi-med.or.jp/admission/limiodin.htm よりほぼ引用)

 

魚介類、海藻類、貝類がだし汁含めてだめになると、ヘルシーと言われている和食を食べるのが非常に難しくなってくる。でも、糖尿病の方ではカロリーが高い養殖や中華はできるだけ回避するという方向性で話し合っている、ということで、かなり詰んでいた状態。大戸屋で豆腐ハンバーグ定食とか食べて過ごしてました。昼飯はコンビニのハンバーグ弁当のハンバーグとごはんを1/3残すということをしていて、ちょっと罪悪感。でも、和風弁当にすると煮物系全部駄目なんで、泣く泣く。

 

で、肝心のシンチ検査なんですが、撮影装置はMRIの装置を想像してもらえばいいと思います。ただし、無音。動いてはまずいので、上半身すまき状態にされます。撮影時間は20分程度。そして、撮影技師(小太りのおっちゃん)の趣味なのかEXILEの曲がかすかに聞こえる音量でずっと流れている。目を開けても目の前は撮影している板が見えるばかりで、まるで棺桶の中にいるよう………5分で寝ました(^^;

 

撮影検査自体はカプセルを飲んでから6時間後、1日後と2回あったのですが、両方とも爆睡する始末。こりゃ、どうしようもないですな。

 

シンチ検査が終わったので、ヨード制限が外れました。しかし、甲状腺機能亢進症の疑いは晴れていないので、まだ運動制限中。検査の結果が出て無痛性甲状腺炎だったとしても甲状腺ホルモンの値が下がらなければ、運動制限はいつまでも続くよなので、まだまだ苦難の道(?)は続きます。

 

職場復帰まであと1日

会社での夏休み最終日(といっても、こっちは入院したので夏休みを過ごした感覚がまるでなし)に友人と会う約束をしていたのですが、曖昧な約束だったのですれ違ってしまい、しかも、電話しても取らない(おそらく寝てる)ため、日記を書いています。

 

退院後でも息が切れる程度の運動は禁じられているため、全然運動できていないのですが、普通に駅と家の間を往復して少し買い物しただけで筋肉痛になったのは驚きました。入院ってこんなに体力が落ちるものなんだと実感しています。とりあえず、当初の予定どおりのスケジュールで職場復帰していたら、すぐにへばっていたかと思います。

 

退院してすぐと言うことで体力を考慮して、川崎フロンターレvsベガルタ仙台の試合を現地まで観に来れば良いじゃないという誘いを断ったのですが、負けたのでもやもやしています。負けるときはできれば現地で見て、自分の中で納得して次に進みたいタイプなので、もやもやしてしまいますね。

 

まあ、それはさておき明日から職場復帰なのですが、まともに仕事できないだろうなあ、と考えてしまいます。それでも、最善を尽くすしかないですね。うーむ、誰かベホマをかけてくれ。

入院決定〜入院生活まとめ

退院してから一日がたったのですが、すでに夏ばてになりそうです。今日はまだ涼しい方だと思うのですが、これから一ヶ月半くらい、この暑さと闘わないといけないかと思うと少しうんざりします。

 

せっかく10日間(正確には11日目の午前中まで)入院していたので、まとめてみようかなと思います。

 

入院決定まで

今回の入院は糖尿病の合併症検査と教育入院が目的でした。当初は口渇とか多尿とかそのあたりの感覚で教育入院が主な目的でしたが、血液検査の結果、しゃれにならん値だったため、本当は即入院、安静にしなくちゃいけないところをなんとか引き延ばしてもらって先週、今週にしてもらっていました。(先生から若いから何とかなるかもしれないけど、いつ昏睡状態になってもおかしくない値に近いと言われました)

 

それから入院までの間、仕事上やいろいろな活動で関係のある人、家族や親族に状況を話して、入院するために様々な制限(ご迷惑)をかけるワガママを通してもらいました。(いつ昏睡状態に陥るか分からないくらいの状態だということは本当にごく一部、家族や親族にも話していません。特に家族・親族は医者の判断ではなく、素人の独断で決めつけ・動いてしまう傾向がありストレスとなるため話せませんでした)様々な反応があったものの総じて肯定的に受け入れてくれました。周りの人には本当に感謝しています。読んでいただいている皆さんも本当にどうしようもない状況になったときは周りに頼った方が良いと思います。ただ、多くの友人・フロンターレサポ仲間にもなかなか伝えられず、ほぼ全ての人にネット上で話すことになってしまい、ご心配をおかけしました。

 

入院初日まで

入院初日までは自分でも身体のやばさを嫌というほど自覚していたので、自分なりに生活改善に取り組みました。今まで入院したことがなく、どのようなことをするか全く分からなかったため、ネットを見ながら入院生活のあれこれや糖尿病の改善に関して調べました。特に後者の糖尿病の改善方法に関しては、最も重要なことなので重点的にネット、本屋に寄り書籍を立ち読みなど積極的に情報収集に努めましたが、良い面と悪い面がありました。

 

まず、糖尿病というのは自分のようなII型である限り原因ははっきりしています。インスリンの分泌が悪くなったか、インスリンは分泌されているけれども肥満が原因で阻害されるかです。僕の場合、後者なので、単純にいえばダイエットすればいいのですが、その方法は多岐に渡りすぎていて、健康に害があるものも出てきます。しかし、特に書籍でも医者たちが真反対の主張をしている場合があり、素人には判断がつきません。

 

例えば、現在、話題になっている糖質制限ダイエット(糖質の元となる甘いものや炭水化物を抜くことで太らないようにする、その代わり糖質とならない肉などおかずでおなかを満たす)がありますが、これは糖尿病の改善に関しても同じことを提唱している医者もいます。入院してから学んで、今では個人的に糖尿病の改善に糖質制限ダイエットを過度におこなうことは間違っている、と考えています。それは、糖質制限をおこなっても脂質等を過剰に摂取すれば別の病気を呼び込むため、また、糖質制限をおこなうと脂肪からエネルギーを変換しようとし、ケトン体が過剰に排出されるためです。しかし、入院するまではいろいろな情報が氾濫しすぎていて、自分の中で判断がつきませんでした。

 

入院生活

 

入院生活は最初6人部屋が満室だったため、3日ほど個室→4人部屋で過ごし、1週間6人部屋で過ごしました。

 

過ごしてみて、どうしても苦手な人はいるんだな、ということを学びました。例えば、僕は看護師・医者が自分の思い通りに動かないと文句を言う、説教する、陰口を言うという人はどうしても苦手でした。例えば、採血に一度失敗したことや夕食後の薬の量の変更があると伝えられたのに夕食一時間前になっても具体的な指示が看護師から降りてこない場合に文句、説教、愚痴を吐く人がいて辟易しました。僕の中でミスするのは仕方ないし、病院はホテルではないので、生命に直結する危険でない限り次うまくやればいいじゃんと思うタイプなのですが、どうもそう思わないタイプもいるみたいで、そんな言葉が聞こえるたびにストレスになっていました。あと、6人部屋では絶えず誰かのベッドに看護師・医者・お見舞い客がいるので絶えず音が聞こえるのもちょっと嫌だなと感じていました。

 

甲状腺ホルモンの問題があるので、それほど運動もできず、ストレスが出てきたので友人のお見舞いなどは非常に助かりました。心配してくれる人がいるんだなあ、と実感できたのも素直にうれしかったです。

 

ただ、個室より4人部屋の方が孤独感は感じないですむので、個人的には次回、入院するとすれば4人部屋にできるようにお金を貯めていきたいと思います。

 

ちなみに同室の人とは本当に必要最小限の雑談程度しかしませんでした。年代が離れていたこともありますし、特に合わない人とは会話しない方が精神衛生上、良い。カーテンさえしっかり閉めておけば、話しかけてくる人は(仲良くならない限り)いないです。同室の人にどう思われるか、とかいろいろあるかもしれませんが、病院には自分の病気をよくするために行っているのであって、小学校のようにみんな仲良くしようねという場所ではないので、そのあたりは気にしない方が良いと思います。

 

そのほかの病院、医者、看護師、栄養士、薬剤師への不満は特にありません。建物自体は古かったですが、中に入っている医療用機器は最新のものがそろっていましたし、皆さん、よく働かれるなあと感心していました。あと、栄養士の作る献立はすごいですね。ほとんど運動していないのにバランスがとれた食事で体重が増えもしなければ、減りもしない献立を出してもらいました。正直、あの食事環境だけは用意してもらえたら本当に助かるのに。今はタニタ食堂くらいしかないのでしょうか……

 

あとは糖尿病病棟なので合併症を発症している人も入院していて、神経症・網膜症・腎症全てそろうとこうなるんだという人も見られたのも入院の効果ですかね……いや、あれは辛い。絶対ならない。

入院で役だった物、役立たなかった物

入院で一番役立った物は防水型腕時計でした。特に一日一回、20分しかシャワー室が使えなかったのですが、めがねを外すとシャワー室にかかっている時間が読めなかったので、すぐに時刻を確認できる腕時計は本当に便利でした。また、病院では意外に検査、自己血糖測定などで規定の時間にやらなければいけないことが多く、空き時間も細切れだったため、時間を気にしなければいけない場面が多く、本当に助かりました。ちなみにベッドで寝ているときはベッドの手すりにくくりつけていました。

 

他に役立った物はフェイスペーパーです。気分を変えたいときや顔などがべたべたしているときにさっと拭けてさっと捨てられたので、便利でした。用途が違うかもしれませんが、ついでにウェットティッシュ代わりにも使っていたので、一石二鳥でした。

 

あと、切り離せるノート。予定外で、どこかに行かなければいけない場合に「どこどこへ行っています」という紙を用意して、枕元においておくと看護師さんが安心するようで非常に好感度が高かったです。近くの場合は呼びに来てくれましたし。

 

持ってこなくて失敗したな、と思ったのが爪切りと耳かき。そんなに長い時間でもない、ちょっとした空き時間がたくさんあるため、そのときにやれれば良かった。なんとなく気になる物なので。

 

僕は平気でしたが、財布を手に持って歩くのに抵抗がある人は小さなバッグを持ってきた方が良いかもしれません。また、大量に書類をもらったりするので、クリアファイルはあった方が良いと思います。

 

持ってきたものの役立たなかった筆頭はBOXティッシュ。衛生関連上のものはウェットティッシュで事足ります。ただし、糖尿病以外の場合は仲良くなった人がお菓子を配ってくれるなど必要になるケースはあるかもしれません。鼻水が出る人なども。

 

あと、S字フックもそんなに使いませんでした。小さなゴミ箱がベッドごとに常備されていたし、ペットボトルのゴミは少し歩けばゴミ捨て場があったので。これも手術などでほとんど動けない場合は必要になるかもしれません。

 

繊細な人は耳栓を持って行った方が良いかもしれません。僕自身は他の人を悩ませる立場なので、全くいりませんでしたが。

 

他には

僕が入院していたのは大学病院で看護学部も併設されているので、看護学生もついて勉強していました。一生懸命勉強し、一生懸命患者とコミュニケーションを取ろうとする姿には感動しました。何せ、僕の「何でもそうだけど、人間は世界が変わるとストレスがかかって放り出したくなる。でも、放り出すと何か大きなきっかけがない限り一生その世界には苦手意識がかかる。例えば、算数の世界から数学の世界に変わったときに放り出すと、一生数学が苦手になるみたいに。だから今までやってきたことと違うことをやるときに、違うことをやるのが辛いんだったら放り出さない方が良いよ。その他のことが辛いんだったら放り出して逃げ出した方が良いときもあるけど」とかそういった言葉にも真剣に聞いてくれるので。他のおじいちゃんだったら話を聞いていれば良いけど、僕は問いかけながら話す形式だし、介助とかも必要ないのでやることないし大変だったのではないだろうか……

 

最近は合理的という言葉がもてはやされ、合理的でない顧客を見ようとしない人も増えてきたように感じます。でも、病院という場所は死に近い場所なので、どうしても死を考えざるを得ない光景に遭遇する(全身チューブにつながれている患者が運ばれるところなど)ケースがあります。入院している人も社会人としての仮面が少しはがれ、エゴが少しずつ見えてきます。合理的には全く進まず、理不尽なこともたくさん起こります。看護の基礎的な実習もありますが、そのような色々な人がいるということを全身で学んでいる看護学生は僕にとって新鮮でした。

 

最後に

かなり長文になってしまいましたが、入院生活では自分の身体に関する学び、放っておくとどうなるか実例が目に見えて分かってしまう、という意味で非常に意義がある物でした。また、全身検査をして甲状腺の問題が分かったのも思わぬ収穫でした。なので、治療と同時に一部人間ドックにかかれると思えば、悪い物ではないです。

 

退院できたと言っても、完治はしない病気なので、一生続けていかなければいけません。しんどいですけど、たぶん糖尿病で入院しなければ、生活改善しようとするきっかけがなかなか起きなかったと思うので、それは本当に良かったと思っています。

入院11日目(退院日)

入院11日目で本日退院。入院したときにリストバンドをつけるのだが、それが外れるのかと思うと感慨深い。

 

http://instagram.com/p/cclsDhgsXE/
入院中の証であるリストバンド。今日で退院なので、お別れです。

 

早めに起きて、最初にシャワーを浴び、身支度を調える。同部屋の人に挨拶をし、朝食を食べる。病院での三食は楽だったなあ、何も考えないでもエネルギー量や栄養バランスが考えられた食事が出てきたものなあ、としみじみ思いながら食べる。

 

http://instagram.com/p/ccrcKiAsQ0/
入院11日目、そして退院日の朝食。今回の入院生活最後の食事。ご飯、いんげんのお浸し、茄子の味噌汁、高野豆腐の揚げ煮。そういえば、大学時代に茄子が嫌いな人気者がいたな。

 

それから、先生の説明まで時間があったので、自己血糖測定の結果(グラフ)を最終チェック。目盛りは内緒にしておくけれども、この10日間でトレンドがぐんと下がって正常値の範囲内に入ってきた。薬のおかげなんだけど、これから運動療法をやっていって、もっと正常化させないと。その前に甲状腺ホルモンの値を正常化させないといけないんだけどね。

 

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先生の説明を聞いて、病院に紹介してもらったかかりつけの医者への結果報告を預かって終わり。入院費を支払って、外に出る。ありがとうございました。

 

その後は、暑いなか家まで帰り、(気温という面では快適な病棟にいたので、かなり辛かった!)少し休んだ後に外に出る。目的として薬局に行って、低血糖対策として液体状のブドウ糖を買うことだったんだけど、駅の近くの薬局ではソフト固形タイプのブドウ糖しか売っていなかった。しかも、かなり大きかったため、購入は断念。目的は出先・家の中で低血糖を起こしたときの対処だからなあ。今の状態ではほぼ起こりようがないと言われているけど、一応、念のために常備はしておきたい。

 

次に本屋によって、糖尿病関連のコーナーを探しておく。しかし、入院前と同様に役立ちそうにないなあと思う。まず、「これをすれば糖尿病は治る!」とか言っている書籍はほぼ信用できない。糖尿病食用のレシピもあるけど、料理できないし、単品単品のレシピで組み合わせがよく分からない。そして、食品交換表はもっと分からない……

入院中に聞いた主食・主菜・副菜があり、副菜が豊富にあるものを基準に考えよう。甲状腺の検査もあるので、お盆まではヨード制限もしていかないとなーと思いつつ大戸屋へ。

 

http://instagram.com/p/cd4C6NAsdO/
退院後、最初の夕食。大戸屋、豆腐ハンバーグ定食、ごはん少なめ。約8単位、ヨード制限問題なし、食塩3g。

 

大戸屋に行って野菜多めの豆腐ハンバーグ定食があったので、それにする。海藻類がなく、赤身、青身魚も使っていないし、オッケーなんじゃないかと。

 

とりあえず、退院したので今日はゆっくり休みます。おやすみなさい。